愛羅武勇×総長様Ⅰ

そしてあっという間の放課後。

「ねぇ、何なのあの女!」

あぁ、綾香ね…

「綾香がどうしたの?」

「美憂にばっかりまとわりついて!移動教室だってずっと美憂の隣にいるし!」

確かに。今日は柚ちゃんと2人だけになるということがなかった。

ずっと綾香があたしの隣にいたから。

「ちょっと馴れ馴れしいよなー。」

海斗も同意見みたい。

ちなみに今いるのは柚ちゃんの家。コタツに入り、愚痴っている最中だ。

「ちょっと!?ちょっとじゃないでしょ!」

「お、おぉ…」

「まぁまぁ、柚ちゃん。落ち着いて」

あたしもあまり好かないが、柚ちゃんがここまで怒る理由が謎だ。

「何か言われたの?」

「……あたしと海斗じゃ釣り合わないって…」

柚ちゃんと海斗じゃ釣り合わない…?

はぁぁぁぁあーー!?


「お前そんなこと言われたのかよ!?」

「何それ!あたし聞いてない!」

「美憂がトイレ行ってるときに言ってきたんだよ。腹黒女!」

「まじかよ…」

「明日から急に関わらないってのも無理だしね…」

「いいよ、あたしは美憂にしか話しかけないから。」

ヤケクソになっちゃってるよ。

まぁ仕方ないか。

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