愛羅武勇×総長様Ⅰ
「ってか、何であたしに話しかけてきたんだろ…」
「確かに、何でだろうね?」
「まぁ、あんなやつほっとけよ。相手にすんな。」
「「はぁーい」」
ちょっとずつ、ちょっとずつ離れよう。
柚ちゃんと海斗を悪く言うような人とは仲良くなれないよ。
なーんて、思ったのはいいけれど…
結局、離れられないままの3日目がきた。
「美憂!」
「げっ、来た…」
今日は大ちゃんと遼と槙と一緒に話している最中に来てしまった。
遼が拒否するような顔をしている。
さすが遼…本人の前であんな顔出来るなんて…
「あーあ、うざ。」
「美憂っ、次移動教室だよ。一緒に行こ?」
「あぁ……うん…」
「はぁ?美憂俺らと行こうぜ。」
遼も負けじと反撃する。大ちゃんに関しては、綾香を完璧無視だ。
「えー…美憂行こうよ、ほらっ」
グイッとあたしを立たせると、引っ張っていく綾香。