愛羅武勇×総長様Ⅰ
「美味しい!」
「……ガキだな。」
「だってほんとに美味しいよっ!大ちゃんスゴいじゃん!」
「そりゃあ、良かった。さっさと食えよ、時間ねーから。」
時計を見ると、7時過ぎ。
家に連絡してないし…そろそろ帰らなきゃ。
―ガチャ…
「お腹すいたー!」
勢いよくドアを開けて、入ってくるなり、「お腹すいた」なんて大きな声で言う。
遼らしい。
「大智、なんか作って。」
「自分で作れよ。」
「えー、俺喧嘩して疲れてんだよ?ねぇ、誰のせいだと思う?」
「…チッ……仕方ねぇな…オムライスな。」
「おう、サンキュー。」
「あ、そういえば槙は?」
「帰ったよ、眠いからだってさ。昨日夜中に髪染め直したみたいだし。」
「へぇー…今ピンクメッシュだよね?」
「うん、似合うよね。顔が良いから。」
「そうだね。」
確かに似合うと思う…。
顔が良いっていうのも分かる。
「そうだ、美憂さ、大智が作ったオムライス食ったの?」
「うん、食べたよ」