愛羅武勇×総長様Ⅰ
「組長が心配されておりました、病院で治療しろ、と。」
「あぁ、分かった。」
大した怪我じゃねぇけど。
親父が言うなら仕方がない。
「もうすぐで着きます、また用があるようでしたら呼んでください。」
「おう。」
それから少しすると、病院が見えてきた。
目を凝らすと、入り口に誰か立っている。
…あぁ、分かった。
桜井と篠原だ。
「ここでいい、忙しいのに悪かったな。」
「いえ、大丈夫です。」
助手席から降りて、後部座席にいる美憂を抱きかかえた。
「美憂!」
2人が走り寄って来た。
「お前ら学校は。」
「そんなの行ってる場合じゃないでしょ!」
「柚、落ち着け…」
「あっそ…。」
「いいから早く連れて行って!」
病院を指差す桜井。
こいつやっぱり苦手だな。
気が強すぎる…