愛羅武勇×総長様Ⅰ
「待って、俺も行く!」
遼はそう言って、さっき出てきたばかりのオムライスを強引に口に入れた。
「□△☆○◎〜!」
「何言ってんのか分かんねぇよ」
「食べてから喋りなよー」
1分くらいかけて、ようやく飲み込んだみたい。
「よし、行こうか。」
「そうだね、あたしどこに乗ればいいの?」
「後ろ乗れよ。」
「大ちゃんの後ろ?」
「あぁ。」
「乗ってもいいの?」
一応総長だよ?
そんなに簡単に女乗せてもいいのかな?
もう2回も乗ってるけどさ。
「特別に乗せてやる。」
特別…あたしだけ特別ってこと?
何か嬉しいかも…
「ありがと…」
「……………おう」
「ちょっと、何勝手にいい雰囲気になってんの?俺だけ仲間外れかよー」
遼が拗ねてしまったみたいだ。
そんなところも可愛い!
2人は、幼なじみなんだって。
バイクに乗ったままで聞いてたから、半分以上は聞き取れなかったけど。