愛羅武勇×総長様Ⅰ
家について、お母さんに柚ちゃんが泊まりに来ることを伝えると、お母さんはなぜか嬉そうだった。
「あら、柚ちゃんが来るの?楽しみねぇ」
お母さんの許可もとったし、あとはお菓子とお酒を買うだけ。コンビニにでも行こうかな。
「行ってらっしゃい、気をつけるのよ。」
近くのコンビニまで歩いて行くことにした。
「行ってきます」
もう小さい頃からここに住んでるから、コンビニにだって行き慣れた。
店員さんだって顔見知りだし。
歩いて3分だしね。
「にんじん……」
お母さんににんじんを買ってくるように頼まれた。レジを済ませた後にメールがきたもんだから、2度手間。
もう少し早く言ってよね…
二度もレジに行き、買い物を済ませて外へ出ると、この時間帯にはよく溜まってる不良。
迷惑なんだよね、コンビニ前に溜まる不良。
「そこの彼女ー、一緒に飲まないー?」
酔っぱらってるから、さらにたちが悪い。
「結構です。」
「いーじゃん、少しだけ、ねっ?」
「イヤです。」
何度断ってもしつこく誘ってくる不良に、少しイラついてきた。
すると、何を思ったのか、あたしの腕を掴んで、連れて行こうとする。
「ちょっ……離して!」