愛羅武勇×総長様Ⅰ
家へつくと、柚ちゃんはもう来てて、お母さんと一緒にカレーを作ってた。
どうやらあたしのにんじん待ちだったらしい。
「美味しいね。」
「柚ちゃんほんとに料理上手なのね。」
「いえ、そんなことないですよ」
柚ちゃんは、料理が好きなんだって。
だから、カレー作りも自分から手伝いますって言ったみたい。
「バレンタインには、お菓子作らなきゃね。」
「柚ちゃん、一緒に作ろうね。」
「うん、作ろうね」
笑顔で頷いてくれた。
こんな子の彼氏になった人は幸せなんだろうなー…
柚ちゃんを少し羨ましく思いながらも、残りのカレーをついでに食べた。
「お母さん、2階あがるから。」
「あら、そう。早めにお風呂に入るのよ?」
「はーい。」
―バタン…
「柚ちゃん、今日はオールだよ!」
「えっ!オールなの?」
「当たり前、お酒もお菓子も買ってきたし!」
ジャーンと言って、お酒やお菓子が大量に入った袋を見せた。
すると、呆れた顔をする柚ちゃん。
「準備がいいのね…」
「でしょー!買ってきたんだよ」
わざわざ買ってきたということをアピールすると、お酒を一本、袋から出して…
「ありがとね、美憂」
そう言って、飲み始めた。
同じように、一本だけお酒を出して、飲み始める。