愛羅武勇×総長様Ⅰ
「ねぇ、ダメ…?」
―ピピピピピ……
「んん………」
ピピピピピ…
ピピピピピ…
ピピピピピ…
「うるさーい…」
「だったら起きなさいよ」
「……あ、柚ちゃん…おはよう…」
「おはよう。ほら、支度してよ。出掛けるんだから。」
「えっ、どこか行くの?」
「昨日暴走族に会わせてくれるって約束したじゃない。」
「そんな約束したっけ!?」
「した。 美憂が覚えてないだけ。」
嘘、そんな約束した覚えないような気が…
…お酒の所為だ…
大ちゃんには会いたくないのにな…
「じゃあ柚ちゃん、服選んでて?」
「仕方ないわね、じゃあ顔洗って朝食食べてきな?準備しててあげるから。」
「ありがと!」
階段を駆け下りたあたしは、顔を洗い、朝食を食べ始めた。学校に行くとき以上に急いで。
「いただきまーす。」
あぁ、なんか久しぶりにゆっくり朝食とる気がするな…
前までは、自分でお弁当作って学校に、持って行けるくらい時間があったのに。
今では、家を出てギリギリ遅刻するくらい。
起きようと思えば起きられるんだけどね。