愛羅武勇×総長様Ⅰ
聞きたいことっていうのは、昨日腕組んで歩いてたのは誰かってこと。一応好きなわけだから、気になって。
彼女じゃなければいいと思ってた。
―ガチャ…
「大ちゃーん、美憂が来たよ。」
「…大ちゃんって呼ぶなっつってんだろ…」
「大ちゃん久しぶりー」
機嫌が悪いのか、朝だから眠たいのか。
…まぁどっちにしろあたしには関係ない。
「何だよ?」
「ひどいなぁ、折角来たのに…」
柚ちゃんは、入って直ぐに、槙のところへ行った。っていうか遼が連れて行った。
「大智、俺出てるから。美憂も話し終わったら言って?送っていく。」
「あ、うん、ありがと。」
「………………」
あたしと、遼のやり取りを、大ちゃんは何も言わずに見てる。
―バタン…
遼が出て行ってから、数秒の沈黙。
先に口を開いたのは、大ちゃんだった。