愛羅武勇×総長様Ⅰ

聞きたいことっていうのは、昨日腕組んで歩いてたのは誰かってこと。一応好きなわけだから、気になって。

彼女じゃなければいいと思ってた。

―ガチャ…

「大ちゃーん、美憂が来たよ。」

「…大ちゃんって呼ぶなっつってんだろ…」

「大ちゃん久しぶりー」

機嫌が悪いのか、朝だから眠たいのか。

…まぁどっちにしろあたしには関係ない。


「何だよ?」

「ひどいなぁ、折角来たのに…」

柚ちゃんは、入って直ぐに、槙のところへ行った。っていうか遼が連れて行った。

「大智、俺出てるから。美憂も話し終わったら言って?送っていく。」

「あ、うん、ありがと。」

「………………」

あたしと、遼のやり取りを、大ちゃんは何も言わずに見てる。

―バタン…

遼が出て行ってから、数秒の沈黙。

先に口を開いたのは、大ちゃんだった。

< 39 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop