愛羅武勇×総長様Ⅰ
「……何しに来たんだよ。」
「大ちゃんに聞きたいことがあって……」
「俺もある。」
「あの…先に言っていいの…?」
「……さっさと言え。」
絶対機嫌悪いでしょ。
「…昨日一緒に歩いてた女の子って誰…?」
お願い。
彼女じゃありませんように…!
「…はぁー……お前には関係ねぇだろ。」
…あたしには…関係ないんだ。
あたしはどうでもいいってこと…?
「泣くなよ。」
誰の所為だと思ってんの?
泣き止みたくても、勝手に涙が出てくるの。
「…………だりぃ…」
大ちゃんが小さな声で言った言葉。
聞こえてるし…
「帰る…じゃあね。」
「は? 意味分かんねぇし」
大ちゃんの言葉を無視して、部屋を出た。
「……っバカ……」
傷付いた。
「だりぃ」って言ったよね?
最低…大ちゃんも健ちゃんと変わらないんだ。
見損なったよ。