愛羅武勇×総長様Ⅰ

「俺副総長なんだよ!で、あとのやつらはみんな仲良いから、幹部とかがあるくらいかな。」

龍泉とは大違いだ。

ピリピリした空気と、睨み合いなんか全くない。穏やかな空気が流れていた。

「2人とも上下関係ないんだね。」

「あぁ、まぁ恋汰はもともと仲良かったし…2人で仕切って、後は幹部ってことになってさ。」


珍しいことなんだろうな…

でもきっと、チーム全体の団結力があるんだよね?

「よし、風磨、美憂。昼飯食いに行こうぜ!」

「もうそんな時間か。美憂、どうする?時間大丈夫か?」

「あ、うん。 全然大丈夫だよ。」

「どこ行く?ってか何食う?」

風磨と、楽しそうに会話している恋汰。


柚ちゃんにはメールしておこうかな…

【急にいなくなってごめんね。夕方くらいには帰るから。】


「美憂、行くぞ」

「あ、うん!」


基本的に、携帯はマナーモードにしている。いつものよう、マナーモードにし、携帯をポケットへいれた。

「はい、ヘルメット。ちゃんと被れよ?」

「分かってるよ、まだ死にたくないもーん。」

「風磨運転上手いからさ、俺よりは安全だよ。」

「俺の後ろ乗る?」満面の笑みで、恋汰がそう聞いてきた。

「遠慮しとくよ…」

下手ではないと思うけど、何故か命の危険を感じる。

「つーか、普通俺の後ろだろ。」

「そうなの?」

「んなことどうでも良いからさ、早く食べに行こうぜ?」

いやいや、恋汰君?

君が話を広げたんじゃない。


「そうだな、行くか。」

風磨は、恋汰の性格に慣れてるんだよね。

対応が冷静だもん。

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