愛羅武勇×総長様Ⅰ
大ちゃんとのことを一通り話すと、予想していた通り柚ちゃんは怒って。
ギュッと抱き締めてくれた。
大ちゃんのことだけじゃなくて、もう1つ報告しなきゃならないことがある。
「あの……彼氏、できたの…」
「……………えっ!?」
予想通り、柚ちゃんは驚いている。
「誰よっ!?」
「…白龍の総長の、藍沢風磨…。一昨日助けてくれたの。あたしが、カッコ良かったって言ってた人…」
「…あぁー、言ってたね、そういえば…」
少し、考えた素振りを見せた。
思い出したように言った後…
「頑張れ」
一言そう言った。
「反対…しないの…?」
「何で反対するの?好きなんでしょ? だったら反対する必要なんてないよ。」
「…あ、りがと…っ…」
柚ちゃんが親友で良かった。
「あ……柚ちゃん遼と大ちゃんにアド教えた…?」
「あー…ごめんね…さすがに暴走族には勝てなくて…もしかして、メール来た?」
〜〜♪
頷こうとしたとき、あたしの部屋に音楽が鳴り響いた。
あたしの携帯じゃない。
柚ちゃんの携帯。
「うわ……槙だ…」
「柚ちゃん、槙と仲良いんだね。」
「仲良いって言うか…無理矢理…」
槙だもんね。
あのチャラチャラした槙だもんね…
「気に入られてるんだね…」
「勘弁してよ…」