愛羅武勇×総長様Ⅰ
「厄介だな。」
あ…それ槙も言ってた。
「何が厄介なの?」
大ちゃんの横に座り、そう聞く。
「俺の弟。」
「お、弟!? 大ちゃん弟いたの!?」
「あぁ、言ってなかったか?俺ん家離婚してっから、今苗字違うけど双子の弟いんだよ。」
あぁ、双子なんだ。
「え……双子っ!」
「うるせぇって…」
「いやいや、驚かない方がおかしいから。」
遼がすぐにそう言った。
「そんなに驚くことか?つーか似てねぇからな」
「そ、そうなんだ…」
あまりにいきなりの告白に驚きすぎて頭がついていかない。
大ちゃんの弟……しかも双子……
「美憂、今日は帰れ。明日朝迎えに行くからさ。」
「あ、うん…」