愛羅武勇×総長様Ⅰ
「何してくるか分かんねぇやつだ。」
そ、そんなに……
恐るべし、斎藤光紀…
「乗れ。」
「あ、うん」
朝乗ってきた時と同様に、本日2度目のバイクに乗った。
「そういえばさ、大ちゃん今日用事あるとか言ってなかったっけ?」
バイクに乗った状態で、問いかけてみる。
「あぁ、まぁな。」
「いいの?」
「まだ時間あるし、大丈夫だ。」
あたしが早退するから、時間が余ったのかな?
「あ、そうだ。大ちゃん何で遼と喧嘩してたの?」
「…………別に。」
「あ、言えないような理由なんだ。」
「………………」
「えっ、図星?」
「その内分かる。今は知らなくていいことなんだよ。」
「ふーん……」
遼は何となく謎があったりする。急に照れたり、喧嘩したり、毒舌になったり…
それに、秘密が多い。
よく考えれば、遼のことなんてほとんど知らない。
謎だなぁ…
「行くぞ」
「うんっ」