シルバーブラッド ゼロ
薄情な奴。

それを知らなかった訳じゃないし、何か期待した訳じゃないけど。

アスファルトに頭を付けたまま立てずにいると、エイジュがそばに来た。

なにをするのかと思ったら、しゃがみこんで、背中に手を回して来た。
 
何で触るんだ。

もう少し、触らないで放っといてくれ。
 
言いたいのに、声も出せなかった。
 
そのまま、半分意識を失ったようになってしまったようだ。
 
確かに痛みはそこにあるのに、朦朧としていたらしい。

気付くと、肩に布がきつく巻かれていた。
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