シルバーブラッド　ゼロ
エイジュがボタンの下にあるツマミを下げている。

そこに、液晶のテンキーが現われて、エイジュはかなり長い桁の数字を押した。

エレベーターは、それに反応して上昇を始めた。

一度止まり、今度は真横に少し動いた。

そして、浩之の考えを単なる妄想にするべく、扉をゆっくりと開いた。

「指令区の中枢よ。直通のエレベーターだけが来られる場所。特殊なＩＤカードか大きな桁の数字を入力できないと、ここに来ることは出来ないの」
　
浩之の頭に、微かな疑問が生まれた。
　
エイジュは、ただの殺人マシーンなんじゃないのか？
　
ただの殺人マシーンにしては、いろいろなことを、知りすぎているように思える。
　
この場合、なぜエイジュがって考えるより、英樹がなぜ、エイジュのプログラムにそんなことまで組み込んでいるのかって考えるべきか。
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