シルバーブラッド ゼロ
浩之はそう気付いて、背中に嫌なものが走るのを感じた。
 
英樹は、ただアンドロイドを造りたかっただけじゃなかったのかも知れない。

英樹にとっては、それは第一段階に過ぎなくて
 
浩之は、考えるのを止めた。

コントロール室は、目の前に横たわる廊下に面してあった。

左右に開く扉の前に立ち、浩之の方を見ると、エイジュはIDカードを渡した。
 
浩之は、エイジュに頷くと、IDカードのリーダーにカードをスライドさせた。
 
ピッという音がして、二つあるランプの、赤が消え、青が点灯した。

ロックが解除される。
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