シルバーブラッド ゼロ
扉が閉まると、エイジュは横の液晶を、銃身を叩きつけて壊した。
 
それに反応して、非常ベルが鳴り始めた。
 
けたたましい音に包まれたその部屋は、企業のオフィスの一角のような印象だった。

無粋じゃないデザインのデスクが数個置かれ、座り心地の良さそうなイスがある。
 
デスクの上にはパソコンと、十数台の液晶のディスプレイがある。
 
エイジュはその前に身を乗り出して、パソコンのキーを叩き始めた。
 
少しすると、非常ベルは止まり、代わりに、今の非常ベルが誤作動ではないことを知らせるアナウンスが響いてきた。
 
ここにはそれは流れてこない。
< 144 / 192 >

この作品をシェア

pagetop