シルバーブラッド ゼロ
と、エイジュが動いて、浩之の視界を塞いだ。

ほとんど同時に相手の静かな発射音が響いて、エイジュの肩が血を吹いた。

エイジュは、ショックを少し後ろによろけて受け止め、間髪入れずに撃ち返した。

浩之は、その間、血を流すエイジュの肩をじっと見ていた。

「行くわよ。あまり時間が無いわ」

エイジュは走り出した。

反射的に、後に着いて倒れた男の前を通り過ぎながら、浩之は、そっちから目を背けた。   
< 162 / 192 >

この作品をシェア

pagetop