シルバーブラッド ゼロ
浩之は、自分の中の無意識に操られて、手の中の銃を握り締めた。

そして、悠然と立ったまま、銃を持った左腕を真っ直ぐに上げた。

銃口を英樹の額に向けると、英樹の顔に張り付いていた嘲笑が、一瞬崩れた。

「何の真似だ?」
 
異様に力のこもった目が、貫くように浩之を見た。

「左手だぞ?利き手じゃない手で、まともに撃てるつもりか?」
 
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