シルバーブラッド ゼロ
「英樹は、出来たばかりのオレのプラモデルを壊そうとして、窓ガラスに投げつけたんだ。

それで、窓ガラスごと壊しちゃった。

あいつ、頭いいらしいくせに、抜けてるんだよ。

あんなもの投げつけたら、ガラスなんか割れるに決ってるのに。

そういうバカな姿を見られたからか、それを両親に告げ口されるのを恐れたのか。

とにかくオレを、窓枠に、荷物を縛るビニールテープでぐるぐるに巻きつけて、周りに石油をぶちまけてね。

それで英樹は、そのまま出てっちゃったんだ」

目をそらせることが出来ないらしい彼女の前で、浩之は片手で頬杖を付いた。

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