シルバーブラッド ゼロ
彼女の表情は、凍り付いていた。

その目は、その時、浩之が狂ってしまったんだとでも言いたそうに、彼を見ている。
 
そう思われても構わないけど。

実際そのせいで、オレの精神の一部は死んでしまったんだと思う。

それ以来、

目の前にある現実が、

まるでブラウン管を通して見ているように、

遠いもののようにしか、

感じられなくなってしまったから。
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