シルバーブラッド ゼロ
「待ってくれ!何も今すぐ殺さなくてもいいだろう」
 
短髪のオヤジが、必死で、長髪をなだめ出した。

「何言ってやがる」

「お前だって、これが凄い、いい女だったら、殺すのは惜しいと思うだろう!?」

「思う」

「だろ?そーいう女だったら、お前にも時間をやる。だから」

長髪は、妙に納得したような態度で短髪を見、仕方なさそうに銃を下げた。

「今言ったこと、忘れるんじゃないぞ。それと、絶対にそいつを逃すなよ」

「分かってる。逃げられたら、オレ達だって、立場が危ないからな」

短髪オヤジは、嬉しさのあまり体中の油が溶け出しそうな態度で、浩之の腕に触れた。   
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