シルバーブラッド ゼロ
手には銃を握っていて、浩之の方へその手を突き出すと、撃った。
銃の先に付いている物は、サイレンサーなのか。静かに弾は弾き出され、代わりに浩之の背後で、誰かが倒れる音がした。
浩之は、振り返ることはせず、黙って銃の先を眺めていた。
「窓を壊して逃げ出したのがあたしだってことが、何でこんなに早く分かったと思う?」
浩之は黙ってエイジュの目を見た。
「ホールにいた、さっき撃ち損なった男が報告したからよ」
ああいう状況でも、エイジュが彼を撃とうとしたのは、やはり自衛のためだったっていうことだ。
それを、オレは邪魔したんだ。
だから今、追っ手が、あの男の代わりの命を一つ、落としてしまった。
「“目撃者は殺せ”って鉄則は、正しい訳だ」
そしたら、もう少しは時間が稼げたハズだった。
銃の先に付いている物は、サイレンサーなのか。静かに弾は弾き出され、代わりに浩之の背後で、誰かが倒れる音がした。
浩之は、振り返ることはせず、黙って銃の先を眺めていた。
「窓を壊して逃げ出したのがあたしだってことが、何でこんなに早く分かったと思う?」
浩之は黙ってエイジュの目を見た。
「ホールにいた、さっき撃ち損なった男が報告したからよ」
ああいう状況でも、エイジュが彼を撃とうとしたのは、やはり自衛のためだったっていうことだ。
それを、オレは邪魔したんだ。
だから今、追っ手が、あの男の代わりの命を一つ、落としてしまった。
「“目撃者は殺せ”って鉄則は、正しい訳だ」
そしたら、もう少しは時間が稼げたハズだった。