渇望
やっと解放された時には、すっかり夜になっていた。
刺青の入ったジジイと部屋で一緒にご飯を食べ、体を舐め回してやり、散々奉仕させられた後、乱暴に抱かれた。
もちろんそれはいつもと同じだけれど、でも疲労度は計り知れない。
一瞬たりとも気が抜けなかった。
VIPの客を怒らせるようなことがあれば、あたしはどうなるか、なのだから。
「緒方さんが百合ちゃんで行けってうるさくてね。」
それは事務所に戻った時、詩音さんから聞かされた言葉だった。
どうやら気に入られたのかもしれないが、とても喜べることではない。
瑠衣やジュンの耳にだけは入ってほしくないな、と今更なのに思う。
普段一日の稼ぎの4倍の額を手にし、あたしはトボトボと街を彷徨い歩いていた。
いつもならVIPの相手の後は、決まってオーシャンで浴びるほど飲むのだけど、今日ばかりは昼間のこともあり、あそこには行けない。
そんな時、あたしの携帯が着信の音を鳴らした。
『百合、何やってる?
俺これから飯行こうと思ってるけど、まだなら一緒にどう?』
アキトからの誘いだった。
『瑠衣も誘うしさ。』
その一言は余計だけど。
本当は今、こんな状態で顔を見たくはないけど、でも瑠衣は嫌だと言って何かを勘ぐられるのも困りもの。
少し考えたが、それでも酒が飲みたくて了承した。
指定された居酒屋は、お洒落な内装と隠れ家的な雰囲気が人気の場所で、全席個室になっている。
アキトもまた、覚醒剤の売買に関与しているのだろうか、という疑問符が頭をチラつくが、それを振り払った。
だって今更そんなの知ったところでどうなる話でもないのだから。
刺青の入ったジジイと部屋で一緒にご飯を食べ、体を舐め回してやり、散々奉仕させられた後、乱暴に抱かれた。
もちろんそれはいつもと同じだけれど、でも疲労度は計り知れない。
一瞬たりとも気が抜けなかった。
VIPの客を怒らせるようなことがあれば、あたしはどうなるか、なのだから。
「緒方さんが百合ちゃんで行けってうるさくてね。」
それは事務所に戻った時、詩音さんから聞かされた言葉だった。
どうやら気に入られたのかもしれないが、とても喜べることではない。
瑠衣やジュンの耳にだけは入ってほしくないな、と今更なのに思う。
普段一日の稼ぎの4倍の額を手にし、あたしはトボトボと街を彷徨い歩いていた。
いつもならVIPの相手の後は、決まってオーシャンで浴びるほど飲むのだけど、今日ばかりは昼間のこともあり、あそこには行けない。
そんな時、あたしの携帯が着信の音を鳴らした。
『百合、何やってる?
俺これから飯行こうと思ってるけど、まだなら一緒にどう?』
アキトからの誘いだった。
『瑠衣も誘うしさ。』
その一言は余計だけど。
本当は今、こんな状態で顔を見たくはないけど、でも瑠衣は嫌だと言って何かを勘ぐられるのも困りもの。
少し考えたが、それでも酒が飲みたくて了承した。
指定された居酒屋は、お洒落な内装と隠れ家的な雰囲気が人気の場所で、全席個室になっている。
アキトもまた、覚醒剤の売買に関与しているのだろうか、という疑問符が頭をチラつくが、それを振り払った。
だって今更そんなの知ったところでどうなる話でもないのだから。