不器用に、キミと。




さらに顔を歪める聖地。



「困るよまぢ!もうすぐで来るんだからさ!」


「はぁ?!なにがっっ!」


聖地の言葉に今度は私が大きく顔を歪めた。



来るって何が?!


いや、誰が?!



私の中のなにかがハっ!とした。
これといった確実なものに気が付いたわけではないけれど、何か嫌な予感がした。

座っていたベンチから立ち上がり、その場を一刻も早く立ち去ろうとすると、聖地が私の腕をつかんだ。



「待てって!もうちょっとだけ。」


「嫌よ!離してよ!」


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