不器用に、キミと。
つぶらな瞳が私を見つめて、心配そうに揺れている。
「連絡いれれば大丈夫なのでご心配なく!」
「そう、よかった。部屋は私と一緒でいいかしら?部屋少なくてお客様用のお部屋がないの。ごめんなさいね。」
「いえいえお構いなくっ!突然でお部屋借りてすみません!」
「気にしないで。ところで、まことちゃんはどっちが本命なのかなぁ?」
口元に手を当て、楽しそうに私を見上げる舞さん。
ギクリとして「え、何の話ですかね」なんて誤魔化したけど、舞さんはもうわかっているみたいで、くすくすと笑っていた。
そんなとき、急に腕を引っ張られ、そのまま外に連れて行かれた。
相手は小猿。
もといセージ。
「お前、今晩俺と代われ。」
「は?」
マジな顔して近づいてくるセージに、きっと私は怪訝そうな顔していただろう。
だって、唐突すぎてついていけないんだもん!
浮気!合コン!海!バイト!お泊まり!
からの呼び出しってなんだよ!?
こいつは私を振り回しすぎなんじゃーっい!
いろいろと騒ぎ出す私にギョッとして、ガッと私の頬を片手で掴んだ。
そしてそのまま左右に動かす。
私はもちろん変顔になっていて、恥ずかしいと思う前に痛かった。
「ふょっ!や、やめりょっ!」
「俺は今夜にかけてんだ。」
「ふっ?」
「俺のテクで舞さんを落とす!」
こいつぅうぅぅっ!!
おやっさん前にして何しでかそうとしてんだあっ!
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