MOON LIGHT

それからは、目を塞ぎたくなるような光景だった。

まだ6歳だった私には衝撃が強すぎた。


私を縛りあげた男は、
静かに聖の下へ近づいた。


そして、聖の服に手を掛けた。


男の表情からは、意地悪な笑みではなくとても嬉しそうな…
少し優しさのある笑みが零れていた。


男の聖の扱い方は驚く程、繊細な物だった。

まるで、ずっと望んでいたかのような。

壊れ物を扱うように、優しくそーっと…。


聖は、強く目を閉じていた。
時折、波寄せる快感に必死に耐えるように。


「…ハァ…ッ」


男は、湿っぽい吐息を部屋中に響かせていた。
聖は眉間に皺を寄せながらも、男の手に耐えているみたいだった。


静かに体を重ねる2人を見て、
いけない物を見たような気になった。


…けどなぜか目が離せなかった。




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