MOON LIGHT

どれ位の時間が経ったのか、
部屋は薄っすらと闇に包まれていた。


聖が苦しみに顔を歪ませ、一筋の涙を流した。

それと同時に、玄関のドアが開け放たれた。


「「ただいまぁー」」


何も知らない両親が、沢山の荷物を抱えて玄関をくぐった。


「な、に…してるの??」


少しの間をおいて、お母さんが口を開いた。

その顔には、不安と焦りの入り混じった何とも言えない表情を浮かべていた。


男は、少し体を震わせお母さん声のする方へ振り向いた。


それからは、
発狂寸前のお母さんを、お父さんが宥めたり、110番へ通報したりしていた。

少しして、警察が家に着いて男を連行した。


聖は年配の警察官に、服を着せられ車に乗せられた。


警察の配慮か、
私は若い女の警察官にブランケットを被せられ聖とは違う車に乗せられた。


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