MOON LIGHT
色々考えていると、
警察官はそっと優しく抱きしめてくれた。
とても暖かくて、久々に感じた人肌だった。
警察官から放たれえる、仄かに甘い香りで張り詰めていた糸はプッツリと切れた。
『う゛っ…ぅ…』
我慢していたからか、
喉の奥からせり上げてくる嗚咽を最小限に抑えながら警察官の胸を濡らした。
警察についた私は、違う警察官にどうやって男を部屋に入れたとか…
沢山の事を聞かれた。
それでも、淡々と述べて言った。
そんな事よりも聖が心配だったから…。
全てが終わり、家に帰る事を許された私達はパトカーで家まで送ってもらった。
家に着いても、私は聖と喋る事はさせてもらえなかった。
まだ、聖の精神が不安定なんだろうと考えて私は静かにベッドに潜っていた。