MOON LIGHT
「…先生が行くのは、逆方向なんじゃないんですか??」
先生が、ずっとついてくるおかげで、妙にお姉様に注目されている気がしてならない…。
「あぁ…、大丈夫だ。今日は高等部の方に用事があるから」
「そうなんですか。
じゃぁ、もう下駄箱なので…。」
とりあえず、早くコイツから離れたいなぁ。
「おぅ…なぁ、乃木??」
「はい、何ですっ…もごっ…!!?」
「乃木は、笑ってた方が可愛いぞ」
私の口に、無理矢理クッキーを詰め込んでスタスタと去っていく神山…先生。
「どいつもこいつも…なんなのよ…」
詰め込まれたクッキーをやっと飲み込んで呟く。