お家
「兄弟なんだから大事にしなよッ!」




私が泣き叫ぶと、愛ちゃんはライ君を離した。





「ごめん。」





「兄貴も変わったなぁ。こんな女に丸められるなんてね」




皮肉たっぷりにライ君が言う。




「んだとコラァ?」






また掴みかかろうとする愛ちゃん。









「愛ちゃんやめてッ!ライ君も。どうしてそんなことしか言えないの?私は他人だよ。全くの。だけど、愛ちゃんとライ君は兄弟じゃん!」






「わりぃ。雪。昔の話、してなかったよな?」








「聞いてない・・・」





そういうと愛ちゃんは静かに語りだした。


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