お家
田中さんがあったことのない私のことまで気にしてくれてるってことが、本当にうれしかった。






「私、田中さんに連絡するね」




といって携帯を取り出し、お母さんに電話する。




プルルル・・・・





「もしもし」





『あー雪ッ！久しぶり！元気にしてた？愛も！』




「うん。ちょっと田中さんに代わってくれないかな？電話」






『いいよ？ちょっとまって？修司～！雪からぁ～！！』






『もしもし？』







「あ、はじめまして。雪です。母がいつもお世話になってます。私、中学卒業しても、高校卒業しても、そっちには行きません。だけど、旦那さんになる人に会えたら、“お父さん”のところに紹介しに行きます。その時はよろしくお願いしますね。お父さん。」










『雪ちゃん・・・・雷輝が言ってたの？ごめんね。雪ちゃん。お母さんを取ってしまって。これから女の子はお母さんにそうだんしなきゃいけないことがいっぱいあるってのに。』







田中さん・・・いやお父さんは本当にお母さんを幸せにしてくれると安心した私の目からまた涙が出てきた。
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