薔薇女男子
───────…ん?
あれ?
俺…
『どうですか!?すげぃでしょ!?』
「?……は?」
『あ、そっか』
辺りを見渡し、テーブルにあった手鏡を俺に渡した。
『自分の顔を…見てみて下さいなのですよ。』
顔?…………
俺は手鏡の蓋を開け、自分の顔を覗いた。
そこに映っていたのは…
空のように透き通った瞳に、キラキラと光輝くさらさらの金色髪
まつげが長く、体つきが女性のように柔らかい、
…いや、これはどっからどうみても女の人だ。
しかも、凄く可愛いし。
『どうですか?これなら、好きな人に思う存分アタック出来ますよ!!』
…確かにそうだ。
俺は今、女だ。
悠司にだって近付けれる。
それなら…
「いいかも…」
俺はボソリと言った。
『それじゃぁ決定なのです!!今からお前は……えーと…名前は…』
「…国枝英汰だけど。」
『じゃぁ国枝!!お前は今から「図柄蒔央」ですよ!!』
「とづかまお……図柄蒔央?」
『名前からとったですよ。』
「うん…そうだけど……」
『じゃあ決まりなのですよ!!このエルニーに任せるのですよ!!』
こうして、俺とエルニーの恋愛共同作業が始まった。