Romance Cutter
―初恋の傷請け負い人―
第六話・最終話
…季節は十二月下旬。世間では、今年のクリスマス・イブへの関心が妙に高まっている。
週間天気予報によると、例年に無く雪が降ると言う事で、どこのサービス業界も、クリスマスイベントに向けて対策を練っている。
世の恋人達も、そのロマンティックな瞬間を迎える日を、今か今かと待ち遠しく思っている。
そんな中、ケイはひどく落ち着かない日々を過ごしていた。
自身のロマンス・カットの為に一度は失った感情も、急速に戻ってゆき、人形の様に白かった肌も、血の気の通う肌色に戻っていた。
しかし、たった一つ、全く戻らない感情があった。
-…笑えない!笑顔が作れない、なぜ!-
それは、あたかもほのかがたどった道と、全く同じ物であった。それは、ケイをひどくナーバスにしていた。
-…これは、僕の背負うべき十字架なのか?
週間天気予報によると、例年に無く雪が降ると言う事で、どこのサービス業界も、クリスマスイベントに向けて対策を練っている。
世の恋人達も、そのロマンティックな瞬間を迎える日を、今か今かと待ち遠しく思っている。
そんな中、ケイはひどく落ち着かない日々を過ごしていた。
自身のロマンス・カットの為に一度は失った感情も、急速に戻ってゆき、人形の様に白かった肌も、血の気の通う肌色に戻っていた。
しかし、たった一つ、全く戻らない感情があった。
-…笑えない!笑顔が作れない、なぜ!-
それは、あたかもほのかがたどった道と、全く同じ物であった。それは、ケイをひどくナーバスにしていた。
-…これは、僕の背負うべき十字架なのか?