★バレンタインの奇跡★
“みなさん、これからこの小さな恋人達の結婚式を行います。今日この日に、離れ離れになってしまう彼らが、永遠を誓い合い、また巡り会えるように。"
神父さんがフランス語でそう言うと、式を終えたカップルとその観客達が、見ず知らずのあたし達を拍手で暖かく見守ってくれた。
花嫁さんがあたしに自分のティアラをはめてくれた。
“あなたには少し大きいけど、花嫁さんには必要よね"
そう言ってにっこり微笑んだ彼女は、天使みたいにキレイだった。
教会の、一番奥で、あたしの大好きな彼が待つ…
あたしは、おとぎ話のプリンセスにでもなった気分で、彼のもとへとヴァージンロードを歩いた。