★バレンタインの奇跡★


あれに乗ろうって言えないのは、やっぱりあたし達はカップルじゃないから。

沈黙が、二人きりの、二人しかいない空間が怖いんだ。

「どーせなら乗っとく?観覧車。」

あたしが避けてた言葉を、彼はさらりと言ってのけるから、なんだか拍子抜けしてしまう。

「うん、じゃあ…。」

今日最後の、最高潮のドキドキ感。

お化け屋敷よりも何よりも、心臓がドキドキして壊れそうだよ。


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