★バレンタインの奇跡★
「なぁんか久しぶりに遊園地なんて来たなぁ、ガキの頃に来た以来だ。大人になっても結構楽しめるんだな。」
溝端君が軽く伸びをしながら言った。
「今日は付き合ってくれてありがとう☆」
あたしが改めてお礼を言うと、彼がキョトンとした顔をする。
「なんで?むしろお礼言うのはこっちだよ、今日は久しぶりに楽しかった。ありがとう。」
そう言って笑った彼にときめいた瞬間、あたしの首からネックレスが落ちた。
鎖が勝手に切れたみたいで、急に現実に引き戻される。
惚れちゃダメだって、小学生のあの時のあたしがブレーキをかける。