★バレンタインの奇跡★
「…うん。昔少しだけ住んでたから。」
「へぇ。」
そう言った溝端君の反応は意外だった。
まるであたしがそう言うのを予想してたかのような。
あたしが彼を見上げたら、彼もあたしを見ていて目が合う。
「…その指輪の彼と、フランスって何か関係あるの?」
「えっ!?」
鋭い視線に、つい目をそらしてしまいそうになる。
何か何時もの雰囲気と違う…
溝端君は、何かを知ってる??
「あの、溝端君…?」