★バレンタインの奇跡★
“明日はバレンタインなのに。涙のワケは彼氏かい?”
暖かいコーヒーをいれてくれたおじさんが、カウンターからあたしに聞く。
とても暖かい雰囲気のそのお店は、落ち着く感じがした。
“うん、実は。彼にはあたし以外に好きな人がいるみたい。”
おじさんはとても人が良さそうな感じで、あたしは心にたまってた気持ちを吐き出した。
“そうなのかい?彼がそう言ったの?”
“ううん、違うけど。でも分かるんだ。それに、自分がこんなに彼のコトが好きだなんて今さら気づいちゃって更に落ち込んだ。”
“ねぇ、バレンタインの奇跡は知ってるかい?”