★バレンタインの奇跡★
あと数歩で翔クンの待つ場所に着くって所で、彼が何時もと違うことに気づいた。
「どーゆーこと?」
「驚かせてごめん、いつもは黒のカラコン入れてるから。コレが本当のオレだよ。髪も黒に染めてんだ。」
緑色の瞳が、あたしを優しく見つめる。
「ショーン?でも、名前…名字も違うし、翔って…」
「うん。名字は、うちの親離婚したから母親の姓。翔はホントの名前で、ショーンってのは昔のあだ名。イギリス住んでたから、みんなに分かりやすいようにって母さんがさ。翔(かける)って字、ショウって読めるだろ?そこからショーン☆」
「うそ…でしょ?」