かんのれあ
あたしは、原稿を河野さんに見せた後、

それを山崎さんの所へ持っていった。



作品は必ず担当の目を通さなければ世に出せない。


いくらあたしが
"迷惑を掛けない、

一人で頑張ります"と言っていても、

必ず通らなければいけない道だった。


山崎さんにつき返されたら、それまでだった。

あたしもそれが当然の態度だと、自分に言い聞かせた。


けど、山崎さんはそれをしなかった。
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