かんのれあ
この膨大な文字数に目を通すだけでも大変なのに、

原稿を渡した日の夜までに読み終えてくれて、

構成だとか何だとか散々ダメ出しをしながら、


「これ出せなかったら
かんのさんが前に進めないんでしょ」


と、
あたしのわがままに結局最後まで付き合ってくれたのだ。



しかも、鏡華さんと決めた締め切りに追い詰められた時、

ほんの少しの時間を稼ぐのに、印刷所に頭を下げに行ってくれたらしい。


それを話していた編集長が

「あいつもこれで少しは丸くなればいいんだよ」

と笑っていた。



とにかく、

こうして無事に作品を世に出せたのは、山崎さんがいてくれたからだ。


感謝しても、しきれない。
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