かんのれあ
これからあたし……どうすればいいんだろう。


もう何が何だかわからなくって、膝の上に置いたノベルズの封筒に、大粒の涙を落とす。



こんなに良い天気なのに。


小説なんて書き始めたりしなかったら、友達と遊んだりしてたはずなのに。


二年間、一歩も前に進めないで、それなのに諦めきれずにしがみついたりして、

なんてあたしはバカなんだろう………。



もうこの先の事とか何も考えたくなくて、ただただ涙がおさまってくれるのを待つ事しか、

今のあたしにはできなかった。



すると、ぽんと、あたしの右肩が優しく叩かれると同時に、

背後から「もしもし」という穏やかな男性の声がした。
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