かんのれあ
それから河野さんは何も言わず、たくさんの車が道路を行き交うのを眺めながら、

煙を吸っては吐いてを、繰り返していた。


その規則的に繰り返される深い呼吸が、何故かこの空間までゆったりしたものに思わせ、

あたしは少なからず居心地の良さを感じていた。



そして気付くと、あたしは河野さんに全てを話してしまっていた。
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