かんのれあ
気分転換にと部屋を出ると、廊下に積み上げてある雑誌が目に入った。


あたしの家では、いらない雑誌をここに置き、

それを家族が当番制で、ゴミの日に出す決まりになっている。


散々見慣れた風景なのにあたしはそれに見入ってしまう。


なぜならそこに、週間の少年漫画雑誌も積み上げられていたからだ。


おそらく中学二年になる弟、俊一のものだろう。


男の人がどんな作風を好むのか気になって、その中の一冊を適当に取り出し、パラパラめくる。


……。


…………。



何が何だか、さっぱりわからない。


少年漫画に疎いとか以前に、連載漫画を途中から読もうというのが無謀な話だった。
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