委員長が泣いた日(短編)


それって何だかとても面白い。

「っっっ」



込み上げてくる笑気を必死で噛み殺しながらお腹を捩った。

顔は次第ににやけだす。



だって、“あの”委員長が泣いてるって!!!!



「あっはっはっはっはっはっはっは!!!!」



堪えきれなかった沸き上がるような爆笑が隅で話していた女子達の声にも勝ち教室に響いて、委員長は私を見ることもせずに皆に背を向けて立ち上がると少し屈んで掃除を再開しだした。


私はというと笑いが止まることは無く、バンバンと委員長の背中を叩く。


委員長は全部無視で淡々と集まった塵を塵取りの中に掃き入れていた。



「桧山泣いてる!?」


気付いた女子の一人が大声で委員長を指差した。


「・・・えええええ!!?」



あり得ないとばかりに教室中の生徒が声をあげる。その間も私はお腹を捩りながら机に項垂れ笑っていた。





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