委員長が泣いた日(短編)
そしてちゃっかり教室に戻されて、ちゃっかりゴミ箱二つ手に持たされた。
すでに掃除は終わっていて、教室の電気は落ちて人は居ない。
それは隣のクラスも、そのクラスもそうで、私はいったいどれだけの時間黒板消しをクリーナーしながら笑っていたんだろうと呆れた。
「早く捨てて来て。鍵は俺が閉めるから」
淡々という言葉が似合う委員長に押されて頷くと、ゴミ箱二つ手に持ってまた教室を出る。
ガコッガコッとゴミ箱が壁やら床やらにぶつかりながら、階段を降りてゴミ置き場にゴミを捨てて、再びガコッガコッとゴミ箱を色んなところにぶつけながら教室に戻ってきた。
そんな私はやつれてゼエハアと息を荒げていて、とても見れる状況ではない。
でも委員長は次にペンと日誌を私に渡して少し傾いた机を直し出した。