馬鹿なアイツが大好き




「よぉ…し!
気を取り直して…」


赤髪が又言い直そうと
した。


嫌だ…聞きたくない!


「あ、赤髪!」


「!?何だよ?お前まで
俺の邪魔すんのか!?」


「私…その言葉聞きたく
ないよぉ…だって
その言葉聞いたらもう
赤髪に会えないような
気がするんだもん…」


赤髪は私の頭を軽く
叩いて…

「バカー!
んな事ある訳ないじゃん!」

だって…健だって
言ってたもん…
ずっと向こうで暮さない
と行けないって。


「…大丈夫!
俺絶対帰って来るから!!
だから…それまで
待っててほしい…」


これ以上赤髪を
困らせる訳にはいかない。

私の頭にそんな言葉が
浮かんだ。


「うん…絶対帰って
来てねぇ!ずっと…
待ってる」


「ありがとう」



その頃あたりは
真っ暗になってきていた。

「…そろそろ…
帰ろうかぁ…」


本当はもっと一緒に
いたい!だけど
そんな事は出来ない!


「うん…」


私達はその場を
離れて行った。


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