†声優アイドルの男子高校生†【3】
俺を探してか



オーナーを見送ろうとしていると思ったのか



美奈子が、そばまでかけよってきた。



俺が、手に持つ
毛布を隣に立つと見つけた。




「うわ! 翔ちゃん。
 毛布、かりたの?
 すみません。
 なにからなにまで」




俺が、オーナーの優しさに感動して
言葉も出ないっていうのに・・・・・・



美奈子は、俺の横で深々と頭をさげて言った。




「いいんですよ。それでは、また」




オーナーは、にっこり笑い
車に乗り込んで
ゆっくり発進させて行ってしまった。




「すごく、いい人だね」




美奈子が、俺に言った。



オーナーは、特に誰かに暗証番号を教えるなとか
最後まで言わなかった。




信じてくれてる?




こんな、俺たちのこと・・・・・・




「また二人できてくれだって、さ」





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